マンション一棟買いでいくら必要?メリット・デメリットも解説

マンション投資に節税効果はある?節税の仕組みとリスクを解説

公開日:2023.12.01

最終更新日:2025.04.07

監修者:室田雄飛

執筆者:染谷 重幸

マンション投資に節税効果はある?節税の仕組みとリスクを解説

マンション投資を始めるにあたり、一棟買いなのか1部屋を買うのかによって、大きく費用が変わってきます。どちらにするか検討するかにあたり、マンション一棟買いをしたらどれくらい費用がかかるか、と疑問に思っている人も少なくないでしょうか。

結論、規模によって費用が変わるものの、1~3億円程度はかかると言われています。資金調達が難しいといったハードルはありますが、うまくいけば大きく収入を増やし、資産拡大できるなど、数多くのメリットがあるのです。

ちなみに、マンションまるごと購入するのを一棟投資と呼び、部屋単位で買うのは区分マンション投資と呼ばれています。前者は管理範囲が廊下やエレベーターなどの共用部まで及ぶのに対し、後者は基本的に部屋内のみです。

そこで今回は、マンション一棟買いにかかる費用を中心に、メリット・デメリットなどを解説していきます。

マンション一棟買いを検討している方はぜひご覧ください。

マンションやアパートを一棟買いするといくら必要?

マンションやアパートを一棟買いするために必要な資金は、新築マンション・中古マンションによってそれぞれ異なりますが、おおむね1~3億円程度は必要です。小規模で1億円以下のマンションがある一方、規模が大きくなれば3億円以上にもなります。東京都心ではさらに跳ね上がります。

必要な自己資金も区分マンションと比べて多くなるでしょう。年収や資産などの個人属性によって左右されるものの、一般的に1~3割程度は必要とされています。仮に2億の物件なら2,000~6,000万円となり、多くの人にとって準備するのが大変な金額です。

個人属性が金融機関に評価されれば、物件価格のすべてを借りられるフルローンになる可能性もあります。しかし、フルローンで購入できても、手元に自己資金がないと、急遽修繕が必要になった際に困るなどのリスクもある点は、注意してください。

それでは、新築一棟マンション、中古一棟マンションの費用相場を解説していきます。

新築一棟マンションの費用相場

新築一棟マンションを建築するのにいくら必要になるのかについては、国土交通省がまとめている、「建築着工統計調査」から把握できます。

構造 床面積の合計 建築費用 坪単価
木造 44,509,508㎡ 787,365,029円 約58万円
鉄骨造 8,963,968㎡ 242,947,017円 約89万円
鉄筋コンクリート造 12,466,701㎡ 345,203,608円 約91万円

引用:統計で見る日本|建築着工統計調査 建築物着工統計

1LDKが20室のマンションを建築する場合、必要な面積の合計は160坪ほどとなるため、費用は次のようになります。

・木造:9,280万円
・鉄骨造:1億4,240万円
・鉄筋コンクリート造:1億4,560万円

なお、上記の建築価格相場は2022年当時のものです。

現在はさらに建築価格が高騰しているため、上記よりも2〜3割程度高い価格になる可能性があるでしょう。

中古一棟マンションの費用相場

中古一棟マンションの費用相場は、面積や地域によって異なります。

首都圏であれば10億を超えるマンションがある一方、地方であれば1億円前後で購入できるマンションも多数あります。

例えば、東京では1億を下回るマンションがほぼなく、数億円以上物件が多いです。神奈川では、1億円以下のマンションが増え、1億円台の物件も多く見受けられます。一方、地方で築年数が古くなると、5,000万円以下で購入できる場合もあります。

「融資を含めいくら用意できるのか」といった資金調達の面と、利回りや中長期的な将来性などを加味して決めるのがおすすめです。

マンションの一棟買いがおすすめの理由5つ

不動産投資にかかる初期費用は?内訳や少額で始めるための方法を解説マンションは区分所有よりも一棟買いのほうがおすすめだと言われます。主な理由は次の5点です。

・投資効率が良い
・土地を所有できる
・空室リスクを分散できる
・資産価値が高めやすい
・不動産経営の自由度が高まる

5つのメリットについて解説していきます。

投資効率が良い

マンションは部屋単位で持つよりも、一棟単位の方が投資効率は上がります。

例えば、区分マンションで10部屋を保有するよりも、10部屋ある一棟マンションの方が、業務やコストを効率化できるのは、直感的に理解できるのではないでしょうか。

共用部の管理など、業務範囲は増えるものの、一棟マンション投資の方が効率的な資産形成がしやすいといえます。資金調達などのハードルはあるものの、まとまった資産を築きたい人は、一棟マンションの方がおすすめです。

土地を所有できる

一棟マンション投資の最大のメリットが、土地も所有できる点です。

建物の価格は年数の経過とともに減少していきますが、土地の価格は年数が経過しても建物のように経年劣化による下落はありません。

土地には普遍の価値があります。そのため周辺の地価が上昇した場合には、購入時よりも高値で売却できる可能性も高まるでしょう。

区分マンションでも土地を区分所有はできますが、自分の意思で土地の売却や建て替えはできないため、自由度はかなり低いです。

一棟マンションであれば、マンションの敷地すべてを所有している分、自由にできる範囲が広い点は大きなメリットです。

空室リスクを分散できる

一棟マンションは空室のリスクを分散できます。

なぜなら、すべての部屋が空室になる可能性は低く、空室が発生しても一定の家賃収入が見込めるからです。区分マンションの場合には、所有している部屋が空室になると家賃収入が0円になってしまいます。

そのため、複数の部屋を一度に所有できる一棟マンションのほうが、空室リスクには強くなっています。

資産価値が高めやすい

一棟マンションは資産価値を維持するためのさまざまな施策を行えます。

たとえば、耐震工事、外壁の塗装や、老朽化したときの建て替えなどで資産価値の維持が可能です。

一方、区分所有であればオーナーが講じられる改善策が限定的です。建物全体の資産価値が下がれば、部屋内での改善策を講じても、価値の下落は避けられません。

不動産経営の自由度が高まる

一棟マンションは、オーナーが市場の需要に合わせて自由に経営できるのもメリットです。

エントランス、外構、共用廊下などを含めて、マンション全体を自由にリフォームできるので、効果的な空室対策ができます。

区分マンションであれば、オーナーが自由にリフォームできるのは、部屋の中だけなので、建物全体のイメージや価値の向上は難しいでしょう。

区分所有よりも圧倒的に自由度が高く運営できるのは一棟買いのメリットです。

マンションの一棟買いの注意点

マンションを一棟買いするのであれば、次の点には注意しましょう。

・初期投資額が大きいので借入金額が増える
・災害時のリスクが大きい
・分マンションよりも売却しにくい
・一棟マンションは空室率上昇・賃料相場低下の影響を受けやすい
・長期の経営計画を立てておく

5つの注意点について詳しく解説していきます。

初期投資額が大きいので借入金額が増える

一棟マンションはエリアによって数億円程度かかります。ほとんどの人は借入金を利用し、その額が1億円を超えるケースも珍しくありません。

もしも返済できない場合には、財産の差し押さえなどの法的ペナルティが発生してしまいます。

災害時のリスクが大きい

一棟マンションは災害時のリスクが大きくなります。

例えば、地震などの災害で一棟マンションが被災したら、全部屋の家賃収入が途絶える可能性があるでしょう。

一方、区分マンションを複数持っていてエリア分散されているケースでは、所有物件のどれかが被災しても、他の物件で一定の家賃収入は確保できます。すべての資金を一棟マンションに一括投資するのではなく、複数の区分マンションに分散するのもリスク対策として効果的です。

区分マンションよりも売却しにくい

一棟マンションは区分マンションよりも流動性が低く、売却しにくいと言われています。

一棟マンションの売買価格は高いので購入できる人が限られるためです。

区分マンションであれば売買価格は一棟マンションよりも安いため、買い手が見つかりやすい傾向にあります。

一棟マンションはいざお金が必要なときや、不動産を手放したいときもすぐに売却できない点に注意しましょう。

一棟マンションは空室率上昇・賃料相場低下の影響を受けやすい

一棟マンションは、空室率上昇や賃料相場下落の影響を受けやすい点にも注意しましょう。

建物が古くなれば、建物全体で空室が増えていくため、家賃収入は大きく低下します。

一方、区分マンションを複数所有していれば、異なる立地に所在するマンションであれば、すべての物件が空室になる可能性は低いです。

また、一棟マンションは周辺の賃料相場が下落すれば、建物の部屋すべての賃料が下落するため、相場の影響を受けやすくなります。一棟マンションは周辺の相場も勘案しながら投資物件を慎重に選定しましょう。

長期の経営計画を立てておく

一棟マンションは外壁屋根塗装や原状回復費用などの固定費が区分マンションよりもかなり多くなります。

修繕や原状回復の際に多額のお金が必要になるので、長期の経営計画を立てておくことがとても大切です。

マンション投資の当初より、いつどのような修繕を行い、そのためにはいつまでにいくらの費用を用意すべきなのかの計画を立てて、必要な資金を計画的に積み立てていきましょう。

まとめ:一棟買いが難しければ区分マンションも検討してみよう

一棟マンションは高額になるので、新築マンションであれば数億円、中古マンションでも1億〜3億円程度必要です。

一棟マンション投資に必要なお金は融資を受けるのが一般的ですが、フルローンは審査が厳しくリスクも大きいので、必要総額の1〜3割程度の頭金を用意した上で投資を検討するのがおすすめです。

一棟マンション投資では、地方の築古物件などを選ばない限り、最低でも1億円前後からのスタートになります。もし、金額が大きいと感じるのであれば、まずは区分マンションから始めるのも一つの手です。

J.P.RETURNSでは、プロのコンサルタントがお客様の要望を丁寧にヒアリングし、それに合う物件をご紹介できます。投資方針を一緒に考えていく方法もありますので、お気軽に相談ください。
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室田 雄飛

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J.P.Returns株式会社
執行役員 コンサルティング3部 本部長

J.P.RETURNS執行役員。
J.P.RETURNSに入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。数百戸の投資用区分マンションを販売、自身でも6件の不動産を所有、運用している。現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

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染谷 重幸

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染谷 重幸

大学在学中に家庭教師のアルバイトをきっかけにデイトレーダーへ転身。24歳で資産運用法人を設立する。25歳から大手投資用マンションディベロッパーと業務提携後、およそ6年間にわたり資産運用アドバイザーとして活躍。その後、大手不動産仕入れ会社で販売統括責任者として従来の投資用物件の流通システムを革新するプロジェクトを立ち上げる。国内最大規模の投資イベント「資産運用EXPO」で登壇実績があり、同業他社からも多くの見学者が立ち見の列を作った。2020年にJ.P.RETURNSに参画。オンラインでの商談やWEBセミナーを導入し、コロナ禍でも年間300件以上の顧客相談を担当している。

資格

宅地建物取引士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)

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