実物資産とは?種類・金融資産との違い・メリット・デメリットも

実物資産とは?種類・金融資産との違い・メリット・デメリットも

公開日:2023.03.09

最終更新日:2026.04.24

監修者:室田雄飛

執筆者:染谷 重幸

実物資産とは?種類・金融資産との違い・メリット・デメリットも

「老後の生活費が足りるか不安」「貯金しているのに、なんとなくお金が増えている気がしない」——そんな漠然とした不安を感じたことはありませんか?

そこで注目されているのが、不動産・貴金属・コレクションなど、物質そのものに価値を持つ「実物資産」です。現金や株式といった金融資産と異なり、経済危機やインフレが起きても価値がゼロになりにくい点が、多くの投資家から支持される理由です。

この記事では、実物資産の基本的な種類から金融資産との違い、メリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。さらに、数ある実物資産の中でも特におすすめの投資先と、資産を着実に育てる運用のコツにも踏み込んでいます。

目次

実物資産とは?

実物資産とは?「何から始めればいいかわからない」という方も、この記事を読み終えるころには、自分に合った実物資産投資の方向性がきっと見えてくるはずです。

実物資産とは、「物質そのものに価値のある資産」のことです。例えば不動産や貴金属、コレクションなど、形のある「物」自体に広く価値が認められる資産を指します。

インフレや社会情勢の変化による影響を受けにくく、価値が下がることはあってもゼロになるケースはほとんどないのが特徴です。基本的には長期運用に向いており、一つひとつのコストが高めの傾向にあります。資産によっては購入時より価値が上昇するケースも珍しくありません。投資対象としてのリスクが比較的低いことでも知られています。

金融資産との違い

実物資産と対照的な投資対象として、「金融資産」があります。金融資産とは「物質そのものには価値がない資産」のことです。「物」自体には価格がつかないものの、それぞれに定義された評価額が資産価値となり、現金として扱うことや現金化することができます。

下記は、代表的な金融資産の種類です。

【主な金融資産の種類】

  • 紙幣
  • 預貯金
  • 商品券
  • 小切手
  • 電子マネー
  • ポイント
  • 株式
  • 債権
  • 有価証券
  • 投資信託
  • FX
  • 生命保険

金融資産は実物資産とは異なり、インフレや社会情勢の変化に影響されやすく、価値が大きく変動しやすいのが特徴です。短期的・長期的のどちらでも運用でき、小額からも投資しやすいものも少なくありません。

一方で流動性が高く、投資対象としてはハイリスク・ハイリターンなケースが多いと言えるでしょう。例えば、紙幣を発行する国の信用度が下がると現金の価値も下がり、ときには紙切れ同然の価値となるケースも珍しくありません。

実物資産の種類

一口に実物資産と言っても、さまざまな種類があります。詳細に分類することもできますが、まずはざっくりとした種類を把握しておきましょう。投資に利用される実物資産は、主に「不動産」「貴金属」「コレクション」の3種類です。

ここでは、それぞれの実物資産の概要を解説します。

不動産

不動産は、土地や建物を運用し賃料収入や売買差益を得ることを主目的とする、実物資産です。投資用不動産に該当する実物資産には、下記のようなものがあります。

【不動産系の実物資産】

  • 土地
  • 駐車場
  • マンション
  • アパート
  • 一戸建て
  • 太陽光発電機
  • 森林

不動産投資は、貴金属やコレクションと比べて利益を生む選択肢や活用方法が多く、投資として運用しやすいのが特徴です。

例えば、マンションやアパートを経営して賃料収入を得るだけでなく、駐車場として定期収入を得る方法や田畑の収穫物から収益を得る方法もあります。また、地価の高騰などで売却益を得たり、不動産を保有することで相続税への対策としたりと、目的に応じてさまざまな活用が可能です。

貴金属

貴金属は、物質そのものに価値がある実物資産の代表格です。貴金属は用途が多岐にわたる上希少性が高いものが多く、長期的に見ても極端に需要が減少しないと考えられているため、比較的価値が下がりにくい傾向にあります。

貴金属系の実物資産としては、下記が代表的です。

【貴金属系の実物資産】

  • プラチナ
  • ダイヤモンド

貴金属は独自の市場が形成されているものが多く、主要な金融資産とは異なる値動きをする特徴があります。資産価値としての安定性は高いものの、基本的に定期収入を得る手段はなく、購入時よりも高い値段で売るしか利益を上げる方法はありません。

コレクション

コレクションは、希少性が高い品物を収集する「コレクター・投資家」が存在することが前提の実物資産です。投資対象となる品物が豊富で、美術品のように広くビジネスとして成り立つものだけでなく、切手のように趣味として収集するケースも珍しくありません。

コレクション系の実物資産としては、下記のものが代表的です。

【コレクション系の実物資産】

  • 腕時計
  • 絵画
  • 工芸品
  • アンティークコイン
  • ワイン
  • ウイスキー
  • クラシックカー
  • スニーカー

欲しがる人がいれば、どのようなものにも値段がつくのがコレクション系資産の特徴です。ただし品物の価値は、希少性に加えて保存状態やコレクターの金銭感覚に依存するため、価格の安定性には欠けます。

実物資産に投資するメリット・魅力

実物資産は、安定した保有資産を確保したい人に合った投資商品と言えます。実物資産の恩恵にあずかるためには、実際に投資を始める前にどのようなメリットがあるかを確認し、しっかりと対策を練りながら運用することが大切です。

ここでは、実物資産に投資するメリット・魅力を3つ解説します。

資産そのものの価値を得られる

実物資産は、物質そのものに資産としての価値がある投資対象です。状態の変化により価値が下がるものもありますが、保管・運用次第では購入時よりも価値が高まるケースも多々あります。

例えば土地や金などは、仮に市場価格が大幅に下落する場合があっても、まったくの無価値になったりマイナスになったりするケースはほとんどありません。一方、紙幣や株券などは発行元に問題が発生すればお金や資産としての価値がなくなったり、損失を生じたりする可能性があります。

金融危機などで価値が急落しにくい

物質そのものに一定の価値がある実物資産は、世界的な経済変動や景気減速、金融危機などが起こっても価格が急落しにくい点がメリットと言えるでしょう。

一方、金融資産の場合、金融危機が起これば価値が暴落する恐れがあります。金融危機とは、投資した企業の経営が破綻したり物価の上昇が止まらずハイパーインフレ状態に陥ったりする状況です。近年ではコロナショックやリーマンショックに代表される金融不安により、世界的な株価の下落・同時不況が起きたことが記憶に新しいでしょう。

しかし実物資産の1つである「金」などは、世界経済が悪化する中にあっても資産として高い価値がある事実を証明しました。日本国内のみならず、世界中で人気と信頼度が高く換金可能な金の相場は高騰し、世界的な経済危機と言われる中でも高値を維持し続けています。

インフレに強い

インフレ率上昇のリスクに強い点も、実物資産投資のメリットです。インフレとは、物の価値が上昇するのに対してお金の価値が下がる状況を指します。

例えば物価が上がり、それまで100円で買えていたおにぎりの価格が200円になったケースです。以前と同じ金額で購入できるおにぎりの数が半分になることから、お金の価値は半減したと言えるでしょう。

仮に100万円を現金のまま保有していた場合、実際の価値は50万円になったのと同じ状況です。金融資産の中でも、現金は特にインフレに弱い資産として挙げられます。近年ではベネズエラやジンバブエなどで山のような紙幣を積んでパンを買いに行く人や、路上に打ち捨てられた紙幣をニュースで見た覚えのある人もいるでしょう。

一方、実物資産の場合、物価上昇と同時に投資対象の価格も上がるケースが一般的です。そのため金融資産のように有事の際も資産価値が大幅に減少する恐れが少なく、インフレ対策に適した資産と考えられています。

実物資産に投資するデメリット・注意点

実物資産投資は魅力的なメリットもある一方で、デメリットや注意点もある投資方法です。安定資産の運用を望むのであれば、実物資産が抱えるリスクも把握しておかなければなりません。実物資産への投資リスクに適切な対策を講じられるよう、事前に知識を得ておきましょう。

ここでは、実物資産に投資するデメリット・注意点を3つ解説します。

流動性が低い

実物資産の多くは、流動性が低い傾向です。購入希望者を見つけるまでには時間がかかるケースも多く、売りたいタイミングで現金化しにくいことは実物資産のデメリットと言えるでしょう。特に売却先が限られるコレクション系や、権利関係が複雑に絡む不動産系は理想通りの買い手を見つけるのが難しい傾向にあります。

交渉も自力では難しく、オークションや仲介会社などを経由する方法が一般的です。そのため仲介手数料が発生したり、希望する価格で売却できなかったりするケースも珍しくありません。ただし、よい買い手と巡り合い、交渉がうまくいけば、想定以上の価値が生じる場合もあります。

維持費がかかり、収益を生みづらいものもある

実物資産は、物質の状態によって価値が変わります。そのため、保有している間も適切な管理が欠かせません。

アパートやマンションであれば、災害による損壊や事件・事故が起きれば資産価値は大きく下落します。絵画やワインなら、厳格な温湿度管理が必要です。貴金属のように盗難リスクの高い資産であれば、セキュリティ対策にもコストがかかります。不動産や自動車には毎年の税金に加え、修繕費・保険料・車検費用なども発生します。

また、実物資産の収益は基本的に「売却益(キャピタルゲイン)」です。特に貴金属やコレクションは、保有しているだけでは収益が生まれません。維持・管理にかかるコストだけが積み重なっていくため、最終的に黒字になるかどうかは運用次第です。

ただし、不動産は例外です。土地や建物をうまく活用すれば、売却益に加えて家賃収入という継続的なキャッシュフローも期待できます。実物資産への投資を検討する際は、維持コストと収益のバランスを事前にシミュレーションしておくことが重要です。

実物資産の中で不動産投資がおすすめの理由6つ

実物資産にはさまざまな種類があるため、何に投資すべきか頭を悩ませる人も多いでしょう。実物資産の中では不動産投資が、比較的始めやすく、万が一の備えとしてもおすすめされることの多い投資先です。

ここでは、実物資産の中でも不動産投資が強いと言われている理由を6つ解説します。

ローン活用でレバレッジ効果が見込める

不動産投資の最大の魅力の一つが、「少ない自己資金で大きな資産を動かせる」レバレッジ効果です。

株式投資であれば、100万円の元手では100万円分の資産しか運用できません。しかし不動産投資では、金融機関の「不動産投資ローン」を活用することで、自己資金の数倍〜10倍近い物件を購入できます。これがレバレッジ効果です。

例えば、年収1,000万円の会社員の場合。その収入実績をもとに金融機関から高い与信を得られるため、不動産投資ローンで4,000万円、住宅ローンで5,000万円、合計1億円規模の借入も視野に入ります。自分の貯金だけでは到底届かない規模の資産運用が可能になるのです。

そして物件から家賃収入を得ながらローンを返済していけば、最終的には大きな資産が手元に残ります。「お金がないから不動産投資はできない」と思っている方こそ、ローン活用という選択肢を知っておく価値があるでしょう。

インカムゲインとして家賃を得られる

多くの実物資産はキャピタルゲインである売却益が主であり、継続的に安定した収益を生み出しにくいのがデメリットです。しかし、投資した不動産を賃貸物件として貸し出せば、インカムゲインとして家賃収入が発生します。アパートやマンションが常時満室になるよう運用できれば、毎月安定した額の不労収入が見込めるでしょう。

空室のリスクや不動産の維持・管理に多少の労力を必要とする面はあるものの、不動産会社や管理会社を活用すれば自らの手が煩わされることは滅多にありません。FXや株式投資の短期トレードに比べて、本業に支障をきたす恐れも少ないため、副業に適した投資先と言えます。

税金対策として効果的である

不動産投資では購入・維持・管理などにかかる支出が収入を上回り、赤字になる年もあります。帳簿上で不動産所得が赤字になれば、確定申告時に本業の給与所得とも損益通算できます。課税所得を圧縮できるので、所得税や住民税の減額が可能です。

また、投資初期に多くの費用がかかった場合は、「減価償却」により複数年にわたって節税効果が期待できるでしょう。減価償却は、不動産や自動車のように資産価値が高く耐用・使用年数の長いものの購入費用を分割し、計上する仕組みです。

最適なインフレ対策になる

不動産は「物」そのものに価値がある実物資産です。インフレが進むと現金の価値は目減りしますが、不動産の資産価値は物価上昇に連動して高まる傾向があります。現金のまま資産を持ち続けることに比べ、インフレ局面でも資産価値を守りやすいのが大きな強みです。

さらに注目したいのが、ローンとインフレの関係です。不動産投資ローンは借入時に金額が固定されます。インフレにより物価や賃料が上昇しても、毎月の返済額は変わりません。つまり、インフレが進むほど「借金の実質的な負担」は軽くなっていくのです。

加えて、中長期的には家賃相場も物価に連動して上昇する傾向があります。家賃収入が増えれば毎月のキャッシュフローも改善され、資産価値の上昇と収入増の両面からインフレの恩恵を受けられます。「物価が上がるほど資産が守られ、収益も伸びる」という構造は、不動産投資ならではの特徴と言えるでしょう。

初心者でも始めやすい

不動産投資は、他の実物投資に比べて専門知識やノウハウが少ない初心者でも始めやすい投資対象です。不動産という性質上、空室や家賃滞納といったリスク管理も伴うものの、比較的安定した収入を得られるケースが少なくありません。

ワンルームマンション投資など、不動産投資の中でも初期費用が抑えられる初心者向けのものから始めるのであれば、収益を上げながら知識を身につけていくことも可能です。コツコツと経験と知識を積み重ね、いずれ複数の不動産への同時投資を目指してみてもよいでしょう。

老後や万が一の場合の備えとなる

不動産経営は借り手がいなくならない限り、定期的に収益が上げられます。本業で定年を迎えた後でも継続した収入が見込めるため、年金代わりの老後資金として期待できるでしょう。

また、不動産投資ローンを利用中に契約者が亡くなったり、高度障害状態に陥ったりした場合、「団体信用生命保険(団信)」によりローンの残りは全額清算されます。投資した不動産自体を手放す必要はないため、遺族の経済的な困窮を避けることができます。

また、不動産の相続税は固定資産評価額をもとに計算されるため、購入時と同額の現金を相続するよりも税額が低くなるケースが大半です。第三者に不動産を貸し出している場合は評価額のさらなる減額も期待できるため、相続税対策として非常に有用と言えるでしょう。

実物資産を運用するコツ

実物資産を運用するうえで最も大切なのは、「1つの投資先に集中しない」ことです。

例えば、アパート1棟だけに投資していた場合、火災や大規模修繕が発生した瞬間に収入がゼロになるリスクがあります。しかし複数の物件や駐車場にも分散して投資していれば、1つから収益が得られなくなっても他でカバーできます。いわば、「卵を1つのカゴに盛らない」という発想です。

さらに視野を広げると、実物資産だけでなく株式・債券といった金融資産も組み合わせたポートフォリオを構築することが理想的です。実物資産と金融資産は、市場の動きに対する反応が異なります。一方が下落する局面でも、もう一方が踏ん張ることで、資産全体の安定性を高められるのです。

リスク分散は、資産運用の「守り」の要です。攻めの運用と守りの設計を両立させることが、長期的な資産形成の近道と言えるでしょう。

まとめ:実物資産への投資は不動産から始めるのがおすすめ

実物資産は、物質そのものに価値があるため、社会情勢や経済危機の影響を受けても価値がゼロ・マイナスになるケースはほとんどありません。インフレにも強く、長期的な資産防衛の手段として多くの投資家に選ばれています。一方で、流動性の低さや維持費といったデメリットも存在するため、特徴を正しく理解したうえで運用することが大切です。

実物資産の多くは売却益(キャピタルゲイン)が収益の中心となり、保有中の継続収入は期待しにくい点に注意が必要です。しかし不動産投資であれば、家賃収入というインカムゲインを得ながら資産を育てられます。インフレ対策・老後の備え・税金対策と、一石三鳥の効果が期待できる点が、実物資産の中でも不動産が特に支持される理由です。

資産運用で重要なのは、1つの投資先に集中しないことです。不動産・貴金属などの実物資産と、株式・債券などの金融資産をバランスよく組み合わせることで、リスクを分散しながら安定した運用が目指せます。

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監修者

この記事を監修した人

室田 雄飛

この記事を監修した人

室田 雄飛

J.P.Returns株式会社
CR室担当部長

J.P.RETURNSに入社後、設立初期より営業部を統括、本部長を務める。以降融資担当部長、流通事業部では仕入れ先開拓業務に従事、後に管理業務部等を歴任。数百戸の投資用区分マンションを販売、自身でも6件の不動産を所有、運用している。現在は自社セミナーを始め、様々な会社との協賛セミナーの講師を務めながら、常に世に発信する立場で不動産業に従事している。

Writer

執筆者

この記事を書いた人

染谷 重幸

この記事を書いた人

染谷 重幸

大学在学中に家庭教師のアルバイトをきっかけにデイトレーダーへ転身。24歳で資産運用法人を設立する。25歳から大手投資用マンションディベロッパーと業務提携後、およそ6年間にわたり資産運用アドバイザーとして活躍。その後、大手不動産仕入れ会社で販売統括責任者として従来の投資用物件の流通システムを革新するプロジェクトを立ち上げる。国内最大規模の投資イベント「資産運用EXPO」で登壇実績があり、同業他社からも多くの見学者が立ち見の列を作った。2020年にJ.P.RETURNSに参画。オンラインでの商談やWEBセミナーを導入し、コロナ禍でも年間300件以上の顧客相談を担当している。

資格

宅地建物取引士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)

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